現実逃避型「自分探し」の醜悪さよ
サンデー毎日で偏差値が高い大学を出た男性の貧困ぶりの記事を読みました。
▪︎「高学歴でも貧困」男性編 有名国公立、早慶MARCH出身でも路頭に迷う
http://mainichi.jp/sunday/articles/20161031/org/00m/200/009000d
記事では高学歴で貧困に陥る男性は女性とは少し異なる点もあるとのこと。
男性は仕事をして当然という社会の圧力が強いため、仕事を通じて実現したい夢やお金の面で理想と現実のGAPを持つことが多く、貧困に陥るという指摘でした。
「自分探し」というものは極めて厄介ですね。
日本は右肩上がりの時代は既に終焉を迎えていますが、社会としては極めて成熟しています。
物質的には満たされている社会であることは総じて間違いないでしょう。
つまりマズローの段階欲求説に照らせば、現在の日本は承認欲求と自己実現欲求に飢えている人が多いのではないかと思います。
精神的に満たされたいと思う人が多いとも言えます。
渋谷ののんべえ横丁の80歳の女将さんが「(肉親殺しのニュースを見て)最近はおかしな人が多いね。心を病んでるね。昔はそんなに多くなかったよ。私だって生きていくのに必死だったから、余計なことは考えるヒマがなかった。」
呑み屋の戯言と侮れないと思いました。
承認欲求や自己実現欲求が過度に高まると、職を転々と変えてしまうジョブホッパーになったり、ワーキングホリデーだ、地方創生で自分探しだとなり、結果として気づけば貧困に陥ったり、心を病んだりしてしまうのではないかと思います。
勿論、ワーキングホリデーや地方創生へのチャレンジを悪としているのではなく、目の前の現実から逃避するためであってはならないと思います。
現実逃避型の「自分探し」。
これには気をつけなければなりませんね。
糸は縦から横へ 〜大統領選挙の結果に寄せて〜
衝撃ですが、誰もが覚悟はできていた結果ではなかったでしょうか、
トランプ大統領…
悪夢が現実になった感があります。
先だってはブレグジットの件もあり、メディアの「下馬評」というものがいかにあてにならないかは皆学習していたはずです。
インターネットが既成のメディアを破壊すると言われて久しいですが、まだまだメディアの発信に影響を受けること多ではないでしょうか。
図らずも大統領選挙の結果は世論調査が都合よく、既成勢力の、アメリカ風に言えばウォールストリートの意向を反映したものであったかを露呈してしまったように思います。
この時流は4年の任期で終わりを告げるのか、はたまた一つの「時代」を作ってしまうのか、審判は後世の人間にしかわからないことでしょう。
今回の結果は二大政党制の終焉を告げることになるかもしれないと思います。
正確には「これまでの」二大政党制です。
つまり、共和党・民主党という政党という縦軸で割れていたアメリカが、貧富の差という人間が生きるためには最も重要な横軸が縦軸よりも優先されたからです。
世界において絶対的な存在であったアメリカの終焉を自国の選挙で表わした、とも言えましょうか。
その意味において、アメリカはやはり民主的、最良の民主国家であることを皮肉にも世界の人々に証明したことになったと言うのは言い過ぎでしょうか。
お客様はわが師なり
またも更新が滞り…
昨日は10年位前に担当させて頂いたお客様と、久しぶりに食事をしました。
その方は私が現在の部署に異動したときもお客様を紹介して下さったり、親身にして頂き、今回も「大野さんの為にもなるなら、喜んでやるよ!」と有難いお言葉を頂きました。
営業という仕事はつくづくお客様に育てられると思います。
今日のタイトルは家系ラーメン総本山の吉村家の店の前の垂れ幕にヒントを貰いました。
本当は「お客様は我が味の師なり」です。
私の経験上、30代に入って営業として或いは営業組織のマネジャーとして伸びるか伸びないかは、20代のうちにいかに良いお客様か上司と巡り会えるか会えないかの差であると思っています。
親と上司は選べない。よく言われます。
出来ない上司だった場合、20代はまだ若く、反発したりして無駄にエネルギーを浪費しがちです。
※上司は直属だけではなく、広い視点で自分の成長に繋がりそうな信頼できる上司、先輩を他部署でも良いので見つけておくと良いでしょう。
一方、お客様は上司と比べると自分の力で可変させやすいと思います。
自分を成長させてくれるお客様とどれだけ出会えるかは自分次第です。
最後に、30代40代で残念な人も皆さんの周りにもいらっしゃると思いますが、これはお客様と上司に恵まれていなかったケースが多いと思います。
なぜ恵まれなかったのか。
それは自分のせいなのですが、この手の人達は自分の不遇を周りのせい(特に人の場合は醜悪至極ですね。)にすることが多いように思います。
石田衣良さんと中村淳彦さんの対談 〜貧困の日本〜
アイドルグループ欅坂46のハロウィン衣装がナチスドイツを想起させるとい後ろの騒動。
米国のユダヤ系人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)」がソニー・ミュージックなどに謝罪を要求する事態になっていたそうです。
思い出したのがマルコポーロ事件ですね。
私は当時中学1.2年だったと思いますが強烈に覚えています。
ウィキペディアで調べたら、やはり当時もSWCの抗議を受けていたようです。
一部では戦後出版業界の最大のタブーとも呼ばれているようです。
さて、今日はDIAMOND Onlineの記事より、石田衣良さんと中村淳彦さんの対談を取り上げたいと思います。
ご存知、石田衣良さんは池袋ウエストゲートパークでTVのコメンテーターも多数勤められていて著名。中村淳彦さんも女性の風俗と貧困に焦点を充てたユニークな著作多数です。
流石に衝撃的な内容が多いのですが、まず石田さん。
日本は豊かだと考えている人は多いが、平均賃金で何が買えるか、韓国より2ランク下、スペインより1つ下とのこと。この表現が私気に入ったのですが、昼寝してセックスして会社に戻る国民より稼げていないと(笑)
笑えませんが…
このランクは何のランクかわからないのですが、購買力平価?年収ランキング?いずれも調べると結果が一致しないのですが…
さて、中村さんも沖縄では貧困層は中学生で違法店で身体を売り、18歳からはキャバクラ、売春から上がれるとその世界ではランクが上がる感じと述べています。
貧困に陥る女性が風俗産業に足を踏み入れるケースは相当あるようで、国に対しての怒りは伝わってきます。
風俗産業も働く人が増えすぎると当然需給GAPが生じることになります。
ここでも稼げない人達に対して、社会は有効なセーフティーネットを持っているのでしょうか。
最後に石田さんはポイントオブノーリターン状態の国の借金を嘆きつつ、国は敗戦直後の日本を再現させ、ハイパーインフレを発生させ、借金を減らそうとしているのではないかと指摘しています。
トンデモに聞こえるかもしれませんが、石田さんが述べておられるように今の国の財政状況は戦争中の日本と一緒。補給線は伸びきり、戦争の終わり方のイメージもない。
石田さんの警鐘に私はリアルさを感じてしまいます。
◾️国に騙されブラック企業へ!?絶望的な若者の貧困最前線
http://diamond.jp/articles/-/106379?display=b
(DIAMOND Online/2016.11.1)
ホリエモンとひろゆきが語る新卒採用
昨日のハロウィンの渋谷は凄かったらしいですね。
オフィスは渋谷ですが、喧騒とは関係ない場所で粛々と飲んでいました。
帰りもタクシーで後輩と中目黒まで。
難を逃れました。
しかしこのブレイクのキッカケは何ですかね。
仮装して街を練り歩いて騒ぐなんて正気の沙汰ではないというご年配もいると思いますが、竹の子族も似たようなもんだと思いますが(笑)
時代のせいではありません。
人間の欲や性から生じているんだと思います。
10月30日の週プレニュースです。
タイトルは「なぜ日本の会社は新卒が好きなのか」
記事内でひろゆきさんはホリエモンに対して的確にツッコミを入れてます。
ホリエモンがフリーアドレス制いいね!と言えば、フリーアドレス制にすると、ネットサーフィンしてサボっている社員の居場所がなくなるとか。
うちの会社は固定デスクですが、PCでゲームしている人もいましたね。
※その方は退職しています。
話はヤフーの新卒一括採用の話から、なぜ日本の会社は新卒が好きなのか、へ至ります。
ひろゆきさんは「個人のスキルよりも部下として扱いやすいかどうかを重視する傾向が強い」と仰っています。
さらに、「外部の人がいきなり権限を持つことをよしとしない文化がある」。
何故なのかは置いておいて、プロ野球で我がジャイアンツがFA選手ばかり獲得して、人気がないのはこういうことですね。
確かにありそう、こういう文化。
続けて、最もひろゆきさんの面白い視点だなと思ったのが、外資系に行けば年収1000万貰える優秀な学生が、自分の優秀さに気づかないばかりに年収400万で企業側は雇うこともできると。
そして転職しなければ、ずっと相場より安い給与で雇うことができる。
確かにこういうこともあるなと思いました。
私が優秀ではないためと思いますが、この視点は気づきませんでした(゚o゚;;
ホリエモンは日本の将来のために新卒採用の廃止や中途採用を増やすべきと指摘していますが、ひろゆきさんは「ずるずる引き延ばすのは日本のお家芸」とバッサリ。
この辺りに起業家たるホリエモンとひろゆきさんの「違い」を感じますが、そんなこと感じている割にひろゆきさんのことあまり知らない自分がいます。
「求人・転職情報サイト」に関する調査 マイボイスコム社
先週の金曜にとあるブログの記事が投稿され、社内で話題になりました。
ディップという会社の変遷がわかりやすく、書いてあります。
採用百科事典byリクエストエージェント
http://media.request-agent.co.jp/entry/dip-yakushin
筆者は以前ディップに勤めていました。
その間1社を挟んで現在は企業をしています。
OBの方がこのような記事を書いて頂けることはとても嬉しい思いが致します。
さて、今日はマイボイスコムさんというネットリサーチ会社がまとめた「求人
・転職情報サイト」に関する調査について触れたいと思います。
この調査は9月1日〜5日、合計1万1275件の
回答を得たとのこと。
転職活動方法ですが、圧倒的な1位が「求人・転職情報サイト」で54.1%。
続いてハローワークなどの公共機関で48%。
やはり紙媒体は支持を失っていると言ってよいと思います。「求人情報誌・フリーペーパー」は18.6%でした。
逆に「就職・転職エージェント」(人材紹介)は25.5%。
転職領域においては人材紹介が広告に着いでスタンダードな手法になってきているように思います。
続いてサイトで利用したサービスは「リクナビ」(47.5%)、「マイナビ」(36.6%)、最近好調とよく聞く「エン・ジャパン」(22.・%)となっています。
リクナビ強しという印象ですが、私が現場で回っているとエン・ジャパンさんが頗る反響も良いということでした。
最後に上記のサイトを使う理由ですが、1位が「求人件数の多さ」(51.9%)、続いて「希望の業種、職種の求人案件の充実度や「情報のわかりやすさ」、「検索のしやすさ」が3割程度で続いているとのことでした。
案件を豊富に抱えていることがユーザーバリューに直結するのだなと改めて認識をしましたが、となるとindeedなどの検索エンジン型が主流になっていく?という疑問も湧いてきます。
次回の調査にはやはりindeedさんは加えて分析して頂きたいです。
▪️マイボイスコム社のアンケートデータ
http://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=21812
労働時間と人事評価
まさかの事態なのですが、市議曰く「最低賃金の認識がなかった」とのこと。
啞然ですが、さらにオチがあるのは毎日新聞の報道によれば、雇用していた事務員の出入りを目撃していた近所の方がいないということ。人件費の半分は政務活動費で賄っていたたということです。
何かキナ臭い…
さて、10月20日のブログで横浜市職員の残業時間の長さは昇進の速さに影響するという内容を書きました。
今回は日本生産性本部の「日本的雇用・人事の変容に関する調査」の結果から。
回答は主として上場企業の人事労務担当者とのことです。
正社員(特にホワイトカラー)の長時間労働がについて企業側に評価を尋ねた。
「労働時間の長短と評価は関係がない」と答えたのが44.4%と最も多いものの、私が気になったのは次に多かった「プラスに評価する」が24.8%です。
まだまだ4社に1社は長時間労働は人事評価に好ましい影響があると思っているようです。
この質問は意外と返答に窮してしまうのではないかと思います。
長時間労働をすることで、より高い成果が出るとします。生産性も極めて高い場合、経営としては法令遵守の範囲内では大いに推奨したくなるでしょう。
逆に長時間労働で成果も目立って上がらない場合は徹底的に労働時間の削減のためのプレッシャーをかけてくるでしょう。
世の中の潮流がワークライフバランス、過労死、ブラックなどのキーワードで彩られている現在、「残業悪玉論」が跋扈することは仕方ないことかもしれませんが、あまり単純化をしてしまうと仕事の本質を見失うことに繋がりかねないと危惧しています。