有能な人もやがて無能になる!?
面白いコラム読みました!!
こんな考え方があるのかという発見でした。
ご存知でしょうか。
1969年に南カリフォルニア大学教授の教育学者ローレンス・J・ピーターにより提唱された組織構成員の労働に関する社会学とのこと。
説明するのが私の頭では難しいため、Wikipediaに助けてもらうと以下のとおり。
1.能力主義の階層社会では、人間は能力の極限まで出世する。したがって、有能な平(ひら)構成員は、無能な中間管理職になる。
2.時が経つにつれて、人間はみな出世していく。無能な平構成員は、そのまま平構成員の地位に落ち着く。また、有能な平構成員は無能な中間管理職の地位に落ち着く。その結果、各階層は、無能な人間で埋め尽くされる。
3.その組織の仕事は、まだ出世の余地のある人間によって遂行される。
確かに最も能力主義の階層社会と呼んで差し支えないであろうスポーツの世界は顕著。
サッカーではJ2のチームがJ1昇格も一年で逆戻り。
相撲でも幕内に上がっても十両逆戻り。
野球でも1軍に上がっても、2軍に逆戻り。
至極当たり前です。
しかし少し考えるとスポーツとビジネス(労働)は並列で論じることはできないこともわかります。
スポーツはプレーヤーとして為すことは一緒。ビジネスはプレーヤーと管理者は為すことは全く違います。
私たちは恐らくビジネスの世界は「デキる奴は何でもデキる。ドンドン出世する」と捉えがちではないでしょうか。
しかしそれはスポーツの世界よりも難しいことかもしれません。
何せ仕事が劇的に変化するのですから。
コラムでもWikipediaでもピーターの法則の解決方法が掲示されています。
ごく簡単に言うと複線型の人事制度ではないでしょうか。
プレーヤーとマネジメントで分けて昇格していくという制度です。
但し、私はこれでも不十分かなと思います。
若いメンバーと面談していて痛感するのは、「昇格に興味はない。しかし昇給はしたい。」という考え方を持つ人が増えていることです。
「今のままでいいんです。自分のスキルを磨いて、より皆の役に立ちたい。」
こんな思いで働いている人が増えているなと。
勿論、私が勤めている会社の規模が、私が入社したときよりも人の数だけでも5倍強になっていることもあるかもしれません。
しかし、「昇格忌避、昇給希望」組にも理解を示した人事制度設計をする必要があるのではないでしょうか。
言うなれば「複線多点並立型」の人事制度です。
昇格も昇給もしたい属性を満たすため、プレーヤーとマネジメントで分ける。(複線)
昇格はしたくないが、昇給はしたい属性に対しては本人の適正に合わせて専門特化(多点)させていく。
昇給もしたくないという人は…
今まで一人もいませんでした(笑)
・参考記事
「ハロー効果」と「ピーターの法則」で解説、出世した有能な人が無能になるメカニズム(ビジネス+IT/中森勇人/2016.5.19)
http://www.sbbit.jp/article/cont1/32112