大野修一のみらい人事ブログ

求人・人事・組織についてニュースネタを元に綴ります。

いかにも日本らしいタレントマネジメントシステム

あまりの暑さに先週末からポロシャツで出勤です。

部署で作ったオリジナルポロシャツ。

イベント以外みんな着てくれませんが、私は活用してナンボなので通勤でも着ます。


ポロシャツ着てるからといってどうにかなる暑さではないですが。


あ、イチロー3000本おめでとうございます。

流石のイチローも、三塁塁上で少し感極まっていたのが印象的でした。長い歴史で30人しかいない金字塔ですね。


さて、プレジデントオンラインの溝上氏の記事の感想を。


日本企業は幹部候補の育成を早期に選抜して実施(※溝上氏はこれを記事内でタレントマネジメントシステムの一つとしています)していますが、外国の企業と異なって本人には選抜されていることを明示しないことが多いようです。


(※社員個々の能力、適性を判断して最適な配置をしていくことをタレントマネジメントシステムと定義して差し支えないと思います。流行りの言葉を使うのは意外と難しいなと個人的に思っています。)


溝上氏は本人には伝えたほうが、会社へのロイヤリティは増すし、本人のモチベーションも大いに上がるではないか?というようなことを記事内で述べられております。


しかし、多くの日本企業は周りへの配慮のため、積極的に伝えないようです。

選抜された本人には特別なプログラムに参加させていることは伝わっているはず。「察しろ!」ということなんでしょう。


選ばれなかった人に対しての配慮です。

記事内で人事の方は、選抜された本人のモチベーションは上がるが、漏れた人のモチベーションが下がってしまうことが懸念というようなことを述べていました。


溝上氏は日本の会社はつくづく優しいと述べ、選抜された人材に対してもやさしく見守りながら育成されてきて、将来、外資系のグローバル企業の優秀な人材と太刀打ちできるのか、と指摘しています。


私が着目したいのは2点です。


1.なぜ日本の企業は漏れた人のモチベーションに配慮するのか?


2.なぜ日本の企業はこっそり選抜するのか?


これは毎度おなじみでくどいとお叱りをうけそうですが、終身雇用と新卒一括採用が原因です、と断じてしまいたいです。


つまり、同期、同年次というクラスアイデンティティーが非常に強固になる仕組みです。

従って同じクラスの中で明らかな差をつけてるべきではない、もしくは差を明らかにしてはいけないという考えに行き着くと思います。


溝上氏は私の大学の大先輩でした。

しかも学部学科まで一緒で、勝手に親近感を覚えています。


■なぜこっそり?企業の「エリート養成」本人にも内緒

http://president.jp/articles/-/18678

(プレジデントオンライン/溝上憲文/2016.8.5)