終身雇用支持!過去最高の数字
独立行政法人労働政策研究・研修機構が1999年から実施している調査において、「終身雇用をどう思うか」という質問に「良いことだと思う」と答えた割合が過去最高の87.9%だったことがわかりました。
年功賃金についても76.3%が支持、という結果でした。
いずれの項目も20.30代で割合が上昇しているとのことで、同法人は「終身雇用制度にほころびが出ているなか、将来への不安を抱える若者が増えている」としています。
同法人のHPを見ましたが、過去の数値を拾うことができませんでした。
終身雇用への支持が過去最高ということですが、これまでとそんなに変わらないのではないか、と少し疑っています。
労働者の立場では、終身雇用制度はできれば維持してもらいたいと思うのが本音ではないでしょうか。
YES-NOで答えさせる問いは如何なものかとは思います。
いずれにしても終身雇用制度や年功賃金は多くの企業で死に絶えています。
企業は生き残りを図るために、ローパフォーマーに辞めて貰って組織の代謝を図るかに腐心しています。
人材の「イグジットマネジメント」、つまり厳しい日本の解雇規制の中で人材をいかに入れ替えることができるか。ぶら下がり社員に対しての警戒感を強めてきています。
一方、労働者側に立てば「エンプロイヤビリティ」、つまり雇用される能力をいかに高めていくかが問われます。
会社の支援、または個人の責任下での能力開発が一層求められるでしょう。
終身雇用や年功賃金という古き良き日本の雇用慣行に憧憬の眼差しを送りたい気持ちはわかりますし、私もその一人です。
しかし時代は大きく変化しています。変化に対応できなければ、(ダーウィンではありませんが)、自滅してしまうこともあるでしょう。